分子輸送学講座
共同研究講座
| 講座名 | 分子輸送学講座 |
|---|---|
| 講座名(英語) | Department of Molecular Transport |
| 研究室構成 | 特任教授:山田 勝也 助教:(併)多田羅 洋太、(併)葛西 秋宅 |
| 提携・関連企業等 | オルバイオ株式会社 |
| 概要 | WHO国際がん研究機関は、がんの罹患率及び死亡率が2050年まで殆ど改善しないと予想しています。実際、抗体療法や免疫チェックポイント阻害剤など最新医療をもってしても、未分化でaggressiveながんの多発遠隔転移に対する治療は極めて難しいのが現状です。私達は、増殖するがん細胞やがん関連細胞が、がん種横断的に必要とする栄養素に焦点を当て、従来試みられたことのない角度から、がんの診断・治療を目指す産学連携国際プロジェクトを推進しています。 |
| 関連URL |
分子輸送学講座 公式ホームページ |
研究テーマ
困難な微小環境でも生き残る治療抵抗性難治がんの生存戦略に注目したがんの新しい診断治療
劣悪な培養環境で、著しい核異型と細胞多様性等を示す細胞が立体的に自発的に集合して生き残る膵臓がん細胞が、ブドウ糖の鏡像異性体で天然には存在しないと考えられていたL-グルコースを用いて増殖することを偶然見出しました。L-グルコースを用いて増殖する性質は同時期に土壌微生物でも報告されました。両者は当初無関係と思われましたが、近年がん細胞内部に多様な微生物が存在し、がん細胞の性質を変える可能性があると提案されています。何年かが経過し、今ではがんのみならず、地表や地底の微生物、植物、感染、生命の起源にまで遡る多様なトップ研究者からなるグループを結成して3年を迎えました。私達のグループは、各大学病院、研究所、先端企業と連携し、米国NCIやWHOなどの協力も得て、ハブとして多数のプロジェクトを推進、応援しています。
研究の詳細
ブドウ糖(D-グルコース)は多くの生物の基本的エネルギー源・炭素源である。増殖の盛んながんは特にブドウ糖を多量に取り込むため、ブドウ糖を放射性物質で標識したFDGが、がんの検査に広く使われている。しかし、PET検査はがんがある程度大きくないと検出できない。そこでD-グルコースを蛍光で標識した2-NBDG (Yamada, K. et al. Nature Protocols 2007)を樹立し、単一がん細胞の可視化研究等に広く使用されている。念のため、2-NBDGの陰性対照物質として、生物が利用できないとされたL-グルコースを蛍光標識した2-NBDLGを開発した。驚いたことに、悪性の細胞病理学的特徴を示す膵臓腫瘍細胞に適用した2-NBDLGが、がん細胞内に取り込まれ蛍光を発して光った。この取り込みは、フロレチンと呼ばれるりんごポリフェノールによって阻害される選択的機構を介すること、蛍光物質を結合しないL-グルコースそのものの性質によること、広いがん種で成り立つことなどがその後わかってきた。そこでこれらの性質を利用して、がんの早期発見技術やL-グルコースをドラッグデリバリーシステムとする抗がん剤候補薬の開発を多角的に進めている。
お問い合わせ窓口
| お問合せ先 | 分子輸送学講座 |
|---|---|
| 担当 | 山田勝也 |
| TEL | 0172-39-5008 |
| FAX | 0172-39-5007 |
| kyamadahirosaki-u.ac.jp |