放射線診断学講座
医科学専攻 臨床医学系講座
| 講座名 | 放射線診断学講座 |
|---|---|
| 講座名(英語) | Radiology |
| 研究室構成 | 教授:掛田 伸吾 講師:対馬 史泰 助教:掛端 伸也、藤田 大真、藤田 環、新宅 知博、笠井 星良 |
| 概要 | 臨床研究としての放射線診断学において、我々は、病院診療における迅速、かつ低侵襲な医療提供の一助となるべく、CT、MRI、核医学などの画像診断機器を駆使し、生体内での病理像、正常組織像の描出を探求している。また灌流画像、拡散制限画像など機能的イメージングを用いることで、様々な疾患における分子生物的な病態についても探索する。臨床で得られる膨大な画像データについては最新の自動画像統計解析法を用いて研究を行っている。これにより、疾患バイオマーカーと生体内での器質的変化の関係を明らかにし、新たな仮説の構築を目指している。Interventional Radiology(IVR)では、手技や治療成績の解析・検討することで、新たな治療法の提案、医師支援システムの開発を行っている。 基礎的研究は、臨床研究からのニーズに対して、数学、工学との連携により、画像診断やIVRに使用できるソフトならびに医用機器の開発を行っている。画像診断では、近年の人工知能(AI)技術を画像診断に活用できるよう、定量画像の最適化を進めている。IVRでは、血管内生検デバイスの開発を進めている。これら得られた基礎的成果は、臨床医学全般にフィードバック出来るような研究を指向している。 |
| 関連URL |
放射線診断学講座 公式ホームページ |
研究テーマ
AI画像再構成(DLR)によるMRI最適化と中枢神経疾患への応用
ディープラーニング再構成(DLR)技術を用い、MRIの超高速・高精細化を進めている。3D T2強調画像(T2-CUBE)での微細な滑車神経の描出向上、造影T1強調画像(T1-CUBE)での下垂体腺腫の境界明瞭化を達成した。さらに、高度に高速化されたDIR画像(DLS-DIR)を用いて多発性硬化症(MS)における皮質および皮質隣接部病変の高感度検出を実証するなど、ルーチン検査内で完結する高精度な脳神経診断を目指している。
高度画像統計解析を用いた構造的脳内ネットワーク法の開発
構造MRIデータに対し独立成分分析(ICA)を用いたコネクトーム解析を進めている。軽度認知障害(MCI)の大規模コホート解析において、「Triple Network」の結合異常や、「海馬内ネットワーク」の局所的な構造変化が、単純な脳萎縮度合いとは独立したMCIの予測因子となることを明らかにし、認知機能低下の客観的評価への応用を目指している。
大規模コホート解析による生活習慣病と脳(脈絡叢)への影響解明
脳内廃棄物排出機構(グリンファティックシステム)に関与する「脈絡叢(Choroid Plexus)」に着目し、大規模画像解析を行っている。脈絡叢の体積増大がMCIの独立した予測因子となることや、加齢、喫煙習慣、収縮期血圧(男性)などの生活習慣・血管リスク因子と有意に関連することを解明し、認知症の早期発見と予防に繋がるバイオマーカーの確立を目指している。
高精細MRI・AI技術を活用した生体における微細解剖学的研究
最新の画像再構成技術(DLR)により、従来は剖検(死後解剖)でしか評価が困難であった微細構造の「生体における解剖学的評価」を実現している。例えば、極細い穿通枝の解剖学的多様性の分類や、最も細い脳神経である滑車神経の走行などの高精細な描出に向けた検証を進めており、これらを通じて微小病変の病態解明や解剖学的知見のアップデートに貢献することを目指している。
血管内生検デバイスの開発
組織診断は治療方針決定の根幹をなすが、現在一般的に普及しているCT・エコーガイド下経皮的穿刺生検や内視鏡的生検では到達できない、あるいは穿刺リスクの高い病変が依然として存在する。我々はこれを解決すべく、カテーテルを介した経血管的生検手段について研究を進めている。マイクロワイヤー先端の複数の形状およびギミックについて試作と検証を重ね、その過程で従来手法とは全く異なる新規の生検機構を考案するに至り、現在特許を出願中である。動物実験による安全性および採取率の評価を経て、早期の臨床応用を目指し、低侵襲生検の新たな選択肢として確立することを目標としている。
お問い合わせ窓口
| お問合せ先 | 放射線診断学講座 |
|---|---|
| 担当 | 受付 |
| TEL | 0172-39-5103 |
| FAX | 0172-33-5627 |
| radio-jmhirosaki-u.ac.jp |