研究理念・目的

教育・研究の理念と目的

医学部(医学科)の6年間が、医師としての知識・技能・倫理観という「土台」を築く期間だとすれば、大学院医学研究科は、自らの手で医学の限界を押し広げ、新たな治療法や予防法を世界へ発信する「挑戦の舞台」です。
弘前大学大学院医学研究科は、医学に関する学術の理論と応用を教授研究し、その深奥を究めることで、人類の健康と福祉の向上、さらには文化の発展に寄与することを目的としています。
本研究科では、基礎医学・臨床医学・社会医学を横断的に学び、研究成果を地域医療から世界の医療課題解決へとつなげる力を育みます。単に知識を修得するだけではなく、自ら課題を発見し、科学的思考によって解決へ導く探究力と創造力を備えた研究者・医療人の育成を目指しています。
また、医学・医療を取り巻く環境が急速に変化する中で、私たちは高度な専門性に加え、多職種・異分野と協働できる柔軟性、そして生命への深い敬意と倫理観を重視しています。

未知の課題に挑み、新たな医学的価値を創造すること。
地域から世界へ、未来の医療を切り拓くこと。

それが、弘前大学大学院医学研究科が掲げる教育・研究の理念です。

世界に発信し、地域と共に創造する

弘前大学大学院医学研究科は、地域の課題に向き合いながら、その成果を世界へ発信できる医学研究・人材育成を目指しています。
本学には、青森県が抱える深刻な健康課題、いわゆる「短命県」という現実に真正面から向き合い、20年以上にわたり継続してきた「岩木健康増進プロジェクト」があります。そこから蓄積された健康ビッグデータは、国内外でも類を見ない貴重な研究基盤となっており、生活習慣病の予防や早期発見、個別化医療の実現に向けた最先端研究へと発展しています。

地域に暮らす人々の健康課題を深く見つめ、医学的視点から解決へ導くこと。
その積み重ねが、新たな医療技術や革新的な予防法の創出につながり、やがて世界へ発信される医学的価値となります。

地域に根ざした課題意識と、人々の健康を守りたいという情熱。
その挑戦こそが、世界水準の研究と未来の医療を生み出す原動力です。

弘前大学大学院医学研究科は、地域と共に未来を創造し、その成果を世界へ発信し続けます。

目的

  • 最新の医学に関する幅広い知識を有する人材の養成
  • 基礎医学と臨床医学の融合的研究を推進できる研究者の養成
  • 広い視野と独創性を有し国際的に活躍できる医学研究者の養成
  • 高度な臨床技能と厳しい倫理観を有する医療人の養成
  • 社会の要静に的確に対応し、研究成果を社会に還元できる研究拠点の形成

3つの方針

大学院医学研究科アドミッションポリシー

概要

国際的な視野で研究活動を行うための研究能力および最新の医学に関する幅広い学識を養うことを目的とし、先端的研究を推進できる医学研究者および高度な専門性と厳格な倫理観を有する医療人を育成します。

求める学生像

  • 先端的な医学研究や生命科学研究を行う研究者を志す人
  • 高度な専門性と厳格な倫理観を有する医療人として社会に貢献したい人
  • 優れた医師や医療従事者を育成する医学教育者を志す人
  • 国際的な視野を持ち、世界を舞台に活躍したい人

入学前に身に付けておいてほしいこと

  • 外国語(英語)の基礎的読解力と作文能力
  • 研究を遂行するに必要な専門分野に関する基礎的知識・学力

入学者選抜の基本方針

学力検査(筆記試験・口頭試問)及び志願理由書の結果を総合して選抜します。
(成績証明書は、口頭試問の基礎資料として使用します。)
筆記試験においては研究者としての基礎学力を、口頭試問においては専門分野に対する医療人・研究者としての適性と向上心を基準に評価します。

大学院医学研究科カリキュラムポリシー

大学院医学研究科は、国際認証に相応しい大学院教育に基づき、学位授与の方針に示した能力を持つ人材を育む教育課程を編成・実施し、成績評価基準に基づき厳格な評価を行います。

1.教育課程の編成・実施等

共通科目は、最新医学の動向、生命科学倫理学、医学研究概論などの大学院教育における教養科目を開設することで医学研究を俯瞰する機会を提供し、さらに基礎技術実習科目を開設することで基礎研究技術を習得させる学習を実施します。
専攻分野は、分子遺伝情報科学、脳神経科学、腫瘍制御科学、循環病態科学、機能再建・再生科学、総合医療・健康科学、感覚統合科学、病態制御科学、成育科学の9つの領域によって構成されており、それぞれの領域における教育研究分野の講義・演習・実習により専門的な知識と技術を身に付けます。博士論文作成に係る研究指導体制を整備した上で、国際的な視野で先端的研究を推進でき、高度な専門性と厳格な倫理観を修得させる体系的な教育課程を編成し、学習を実施します。

2.教育・学習方法

  1. 専攻分野に関する卓越した専門的知識の修得および豊かな人間性と国際的な視野を育む授業科目を開設します。
  2. 実験実習、演習、研究を通して、自ら課題を見出しその解決に向けて探究を進めることで問題解決能力を修得させます。
  3. 研究成果の学会発表、論文作成などを通して、医学教育・研究活動の重要性を学ぶ上で必要な研究指導体制を整備した体系的な教育課程を編成します。
  4. 学生並びに修了生による授業評価アンケートを基に、学生の主体的かつ自律的な学習を促す授業となるよう改善を行います。

3.学習成果の評価

  1. カリキュラム・ポリシーに沿って策定された各授業科目の到達目標の到達状況が確認できる成績評価基準を策定し、客観的に評価します。
  2. 客観性及び厳格性を確保するため、学位審査会を公開で行って博士論文審査及び最終試験を適切に行います。

大学院医学研究科ディプロマポリシー

医学研究科(博士課程)では、人材養成の観点に立った本研究科の教育目標に沿って、学位授与の方針(ディプロマポリシー)を定めて、以下に該当する者に対して、「博士(医学)」の学位を授与します。

  • 先端的研究を推進できる高度な研究能力を修得していること。
  • 最新の医学に関する幅広い知識を修得していること。
  • 豊かな人間性と国際的な視野をもって医療・教育・研究活動を行うことができる能力を修得していること。

独立した研究者としての高度な能力と、豊かな学識を養う

本研究科の課程では、専攻分野について研究者として自立して活動し、高度に専門的な業務に従事するために必要な「高度の研究能力」と、その基礎となる「豊かな学識」を養うことを最大の目的としています。基礎医学や臨床医学の枠にとどまらず、40を超える企業・自治体と連携した「寄附講座」や「共同研究講座」などの巨大なネットワークを通じ、大学の枠組みを越えた最先端の「知の共創」を体感してください。